これは決して患者様を差別しているわけではなく、最初のボタンの掛け違いをそのまま放置して診療を続けていくと患者様に非常にストレスをかけ、それが治療中断の原因になり、最終的には抜歯や入れ歯へとなり悲惨な結末になる事を散々経験しているからです。
同じ症状でも医院や先生の考え方で治療方法は変わります。どの治療方法が正しい、間違えではなく、患者様が共感できる治療や医院をじっくり選択できる権利だと思います。
(応急的な処置が必要なく、痛みが無い方と仮定します)
前後する事がありますがクリーニングまで終了後、歯科医師による治療そして定期的なメンテナンスと患者様を案内していきます。
当院では、初診後の治療計画終了時、全ての治療の終了時、メンテナンス時には、必ずはがきによるメッセージを添える様にしています。このハガキにより治療中断も少なくなり、また何より患者様との距離が格段と近付き、笑い声や会話が増えた様な気がします。
最近はモチベーションアップの為へと位相差顕微鏡での画像や様々な検査がメディア、雑誌等に取り上げています。しかし実際当院で顕微鏡画像を視たり、自分の歯型で説明を受けて「初めて視た。初めてこの様な説明を受けた。」と言う方が非常に多いと感じています。
様々な検査を導入している医院も多いと思いますが、まだまだ歯科医院から一般の方への啓蒙活動は足りないんだなと思っています。
この治療の進め方だとすぐ処置を行う場合に比べ時間や回数がかかると思いますし、手間も懸かります。しかし人生80年、90年と言われる時代です。「急がば回れ」、患者様に健康を提供し長くお付き合いする為の発想から大切な事と考えてます。
そしてこのシステムを継続する事で患者様も楽しく医院に通われ、スタッフもストレスが少なく働ける様になり、笑顔、笑い声の絶えない医院となっています。
近年当院にも歯科恐怖症の方、初診時にも「笑気麻酔は無いか?表面麻酔をして欲しい。」と言う患者様が来院する事があります。私はこの原因は歯科医院への不信感、コミュニュケーション、説明不足からくる不安と考えてます。ですからこの様な患者様には必ず予防治療から入り、リラックスや不安を取り除いてドクターの治療に取り掛かる様にしています。当院は笑気麻酔を備えていません。しかし最初に不安などを取り除く事により、歯科恐怖症と訴えた方、笑気、表面麻酔を要望した方もドクターの治療の際に表面麻酔をしなくても良い様になっています。本人達も緊張しながらも診療室に入り、会計時には辛かったながらも笑顔で受付で会話を楽しんで帰る姿を見ると私も嬉しく思います。